求人広告や人材紹介と並んで定番となりつつあるダイレクトソーシング。直接候補者にアプローチを行うダイレクトソーシングという採用手法は、あらゆる業種・職種の採用に向いています。
当記事ではダイレクトソーシングとは何かという基礎から、具体的なやり方、採用担当者が知っておくべき採用成功を生み出すポイント、おすすめのダイレクトソーシングサービスまで詳しく紹介していきます。
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目次
ダイレクトソーシングとは?どんな採用手法?
ダイレクトソーシングとは、企業の採用担当者が候補者となる人材に直接スカウトメールを送って、「一緒に働きませんか」「カジュアル面談してみませんか」などとオファーをする採用手法です。
従来の求人広告や人材紹介は応募を待つ受身型だった一方で、企業側から積極的にアプローチを仕掛けていく能動型である点が大きな特徴でしょう。
ダイレクトリクルーティングとの違い
ダイレクトソーシングと似た言葉に、ダイレクトリクルーティングという言葉がありますが、「ダイレクトソーシング」=「ダイレクトリクルーティング」と捉えて問題ありません。
厳密な使い分けはとくにされておらず、ほぼ同義のため、どちらの呼び方を使用しても問題ないでしょう。
求人広告・人材紹介との違い
ダイレクトソーシングと同様によく耳にする、求人広告・人材紹介との違いも知っておきましょう。
求人広告では、求人に募集する職種やその仕事内容、給与や福利厚生などの待遇や企業情報まで詳細に記載して候補者にアピール(広告)できます。
年齢・性別・経験値が異なるさまざまな候補者が登録していることから、ダイレクトソーシングよりも母集団形成がしやすい特徴があります。
また、人材紹介とは、仲介者を介して自社にマッチする候補者を紹介してもらえるサービスです。人材紹介の担当者に希望する経験スキルや価値観などを共有することで、自己応募してくれないような優秀な人材を紹介してもらえる可能性があります。
ただ人材紹介では採用成功した際に、採用者の年収35〜40%程度の手数料を支払わなければならないため、ダイレクトソーシングと違って多大な採用コストが発生しやすい点が特徴的です。
ダイレクトソーシングが適している業種・職種
少子化に伴う若手人口の減少から人手不足が加速する昨今では、どの業職種でも売り手市場の傾向が強く、優秀な人材はすぐに他社に取られてしまう状態です。そのため、現在多くの業種・職種でダイレクトソーシングは重宝されています。
中でもにエンジニア採用ではダイレクトソーシングを活用した採用活動が一般的になりつつあります。なぜならエンジニアの有効求人倍率は、約10倍を超えており、他の業種・職種よりも遥かに難易度が高いからです。
エンジニアのように採用が激化している業界・職種では、ダイレクトソーシングを採用活動に取り入れているかどうかで、採用力に大きな差が生まれるでしょう。
ダイレクトソーシングのメリット3つ
ダイレクトソーシングで採用成功をするためには、どんなメリットがあるのか知っておくことが非常に重要です。メリットをしっかり把握して、運用時には存分に活用していきましょう。
- マッチする人材と出会う機会を増やせる
- 応募意向度/入社意向度を高めやすい
- 採用コストを削減しやすい
上記メリット3つについて、1つずつ解説していきます。
1.マッチする人材と出会う機会を増やせる
ダイレクトソーシングは、企業側が候補者を選んでアプローチする手法です。そもそも企業と合わない人材にスカウトを送付することがないため、自然と企業にマッチする人材に出会う機会を増やすことができます。
また求人広告や人材紹介のように、「応募を待つ」「紹介を待つ」採用手法では出会えなかった層にも手を広げることが可能です。
とくに専門性が高かったり、実績が豊富だったりする人材は採用市場に出ず、良い企業から声がかかったら転職を検討するケースも少なくありません。
ダイレクトソーシングでは、そういった転職潜在層も含め企業で活躍する可能性がある人材に直接アプローチできるため、企業が求める経験やスキルを持った人材を採用しやすいメリットがあります。
2.応募意向度/入社意向度を高めやすい
ダイレクトソーシングには、応募意向度や入社意向度を高めやすいメリットがあります。
なぜならダイレクトソーシングの直接的なアプローチでは、候補者の経験スキルがなぜ自社とマッチするのか、候補者のどんな点に魅力を感じたのかなど、「大勢」に対してではなく「候補者一人ひとり」に対してメッセージを伝えることができるからです。
候補者へ想いが伝わりやすいため、たとえネームバリューがなかったり、スタートアップであったりしても、企業に興味を持ってくれる可能性は高いでしょう。
3.採用コストを削減しやすい
ダイレクトソーシングには、採用コストを削減しやすいメリットがあります。
求人広告を掲載する場合、良い人から応募がくるか分からないなか、広告掲載費だけで数十万円〜数百万円かかってしまいます。
人材紹介サービスでは、採用者の年収30%〜35%程度の手数料を支払わなければなりません。どうしても一人あたりの採用単価が高くなり、頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
しかしダイレクトソーシングは、求人広告と違って「求める人材にだけアプローチ」できるばかりか、人材紹介サービスのような高額な手数料が必要となるケースが少なく、採用コストを大幅に下げられます。
ダイレクトソーシングのデメリット3つ
メリットだけでなく、ダイレクトソーシングのデメリットについても、しっかり把握しておきましょう。デメリットを知らないと、採用がうまくいかなかったり、思わぬトラブルを引き起こしてしまったりする可能性もあるので必ず確認してください。
- 採用にかかる工数が増大しやすい
- 一定のノウハウ習得が必須
- 採用成功まで時間がかかる可能性がある
上記デメリット3つについて、一つずつ解説していきます。
1.採用にかかる工数が大きい
ダイレクトソーシングでは数多いる転職顕在層・転職潜在層のなかから企業に合う人材をピックアップし、その候補者の経歴やプロフィールを読み込み、一人ひとりの特性に合わせてスカウト文章をカスタマイズしてアプローチする必要があります。
求人広告や人材紹介と異なり、人材のピックアップ〜スカウト送付までの作業負担がかなり大きいことから、採用にかかる工数は肥大しやすいでしょう。
またせっかくスカウトの返事をもらえても、対応が遅れてしまえば候補者の温度感が下がってしまったり、他社に先を越されてしまったりして、機会損失につながる可能性もあります。
スカウト送付のPDCAを回し続けるだけでなく、スピーディーな対応も求められることから、採用工数を見積もりして役割分担・リソースの確保をしておくことをおすすめします。
2.一定のノウハウ習得が必須
ダイレクトソーシングには、一定のノウハウ習得が必須となります。
なぜなら、
- 多数の人材のなかから企業に見合う人材をピックアップできる知識
- 自社の魅力と候補者の経験スキルを結び付けオファーできる文章力
- 候補者の意向上げができる伝達力
- 淀みなくPDCAを回し続けられる進行力
- 現場社員の力を得られるコミュニケーション力
など、ダイレクトソーシングでは従来の採用手法とは異なる能力を求められる点が多々あるからです。
“なんとなく”運用をしてしまうと、思ったような効果が得られず採用に失敗してしまう可能性もあるため、一定のノウハウを習得できるよう勉強は欠かさず行いましょう。
3.採用成功まで時間がかかる可能性がある
ダイレクトソーシングは、採用成功まで時間がかかる可能性があります。
なぜなら、これまで紹介してきたデメリットにもあったように、候補者一人にスカウトを送付できるまでに多大な工数がかかること、採用担当者が一定のノウハウを習得できるまで時間がかかることから、短期的に成果を上げるのは難易度が高いからです。
またダイレクトソーシングでは、候補者に選ばれる企業となるために自社のブランディングも並行していくことが重要となります。
ブランディングは一朝一夕で形成されるものではないため、長期的な視野を持って進めていく必要があるでしょう。
そのため短期間で採用する計画を策定している場合、ダイレクトソーシングはフィットしない可能性が高いので注意しておきましょう。
ダイレクトソーシングを成功させるポイントと注意点
ダイレクトソーシングでとくに重要なポイントは、下記2つ。
- 現場と連携した採用体制
- スカウトの文面(メッセージ内容)
それぞれが重要な理由、そして運用時の注意点について解説します。
現場と連携した採用体制が必要
ダイレクトソーシングで採用成功させるためには、現場と連携した採用体制の構築が必須です。
ダイレクトソーシングでは、「誰に直接アプローチするか」が非常に重要。だからこそ、企業に合う人材をピックアップできるよう採用ターゲット・ペルソナ設計は現場社員と一緒に策定するべきです。
また候補者に興味を持ってもらうためには、採用担当者が募集職種の魅力や特徴を理解し、その情報を候補者に分かりやすく伝える力も欠かせません。
職種の魅力や特徴を一番よく理解しているのは現場社員なので、ヒアリングする時間を設けたり、作成したスカウト文面のレビューをもらったり、協力しながら進めていきましょう。
注意点としては、採用活動を現場社員任せにしてしまわないこと。現場社員のメインの役割は「採用」ではありません。
採用活動に多大なリソースを割いてしまう状況になると事業の成長スピードが下がってしまったり、採用担当者が自走できない状況になったりする場合があります。
採用活動を先導するのは「採用担当者」であることを意識して、行動していきましょう。
スカウトメールの文面が重要
ダイレクトソーシングで採用成功させるためには、スカウトメールの文面がとくに重要です。
なぜなら、どれだけ企業にマッチする人材を見つけることができても、相手が興味を持つオファーを出せないと、そもそも返事をもらうことができない(接点の機会が生まれない)からです。
スカウトメールの文面を作成する際、とくに注意すべきは下記4つ!
- 候補者一人ひとりにカスタマイズする(誰にでも使える文章にしない)
- 1タイトル1メッセージにする(タイトルに要素を詰めすぎない)
- 文量は600〜700文字程度を目安にする(長すぎると本当に伝えたいことが伝わらない)
- 箇条書きを使いすぎない(多すぎるとテンプレート感が強くなる)
スカウト運用で重要な候補者からの返信率を高めるノウハウについては、下記記事で詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
▼これで解決!スカウトメール返信率を高めるコツと事例
おすすめのダイレクトソーシングサービス8選
ここからは実際にダイレクトソーシングで採用成功をするために欠かせない、おすすめのダイレクトソーシングサービスを8つ紹介していきます。
- Green
- ビズリーチ
- Findy
- LAPRAS
- Forkwell
- 転職DRAFT
- Wantedly
- YOUTRUST
サービスによって少しずつ特性が異なってくるため、あなたの企業に最適なサービスを見つける参考にしてみてくださいね。
1.Green
「Green」は、ITやWeb業界の経験者採用に強い成功報酬型の転職求人メディアです。
求人の掲載期間・掲載数は無制限、さらに候補者に直接スカウトを送るダイレクトソーシングも利用可能。
毎月1,000通まで無料で送付することができるため、求人から自己応募を募りつつ、求める人材に向けてダイレクトにアプローチできます。
さらにスカウトには、スカウト・気になる・会いたいの3種類があり、候補者の反応を見ながらアプローチすることが可能です。
2.ビズリーチ
「ビズリーチ」は、ハイクラスの即戦力人材の採用に強い成功報酬型の転職求人メディアです。
年収1,000万円以上の求人が3分の1以上を占め、若手だけでなく30〜40代の中堅マネジメント層の候補者が多く登録しています。また独自の審査を通過した転職意欲の高い200万人以上の候補者のデータベースを見て、欲しい人材に直接スカウトでアプローチできます。
ビズリーチのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼国内最大級のデータベース!ビスリーチの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
3.Findy
「Findy」は、スカウト型のハイクラスエンジニア向けダイレクトソーシングサービスです。
GitHubの開発履歴をもとに、エンジニアのスキルと適正年収を可視化した情報を閲覧できるため、よりマッチする人材にアプローチしやすい仕組みが構築されています。
また企業ごとに担当がつき、培ってきた最新のエンジニア採用マーケティングノウハウを駆使したサポートも行ってくれます。
Findyのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼いいね送信で効率的にマッチング!Findyの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
4.LAPRAS SCOUT
「LAPRAS SCOUT」は、ITエンジニアに特化したダイレクトソーシングサービスです。
過去作成した求人票や採用ホームページなどのURLを入力することで、AIが情報を収集し求人票を自動作成してくれるなど、採用コストを抑える仕組みも充実しています。
また転職可能性がある候補者をアラートで知らせてくれる機能もあるため、タイミングを逃さずにアプローチできる機能も特徴的です。
LAPRAS SCOUTのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼手厚いサポートも!LAPRASの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
5.Forkwell jobs
「Forkwell jobs」は、エンジニアのスカウト採用に特化したダイレクトソーシングサービスです。
転職意欲・スキルレベルともに高いエンジニアが約50,000人登録しており、エンジニアへ効率良く
アプローチできる仕組みが整っています。
また一斉配信機能を排除したスパムなしのダイレクトスカウト機能、返信率を高める500文字以内のスカウトメッセージなど、エンジニアのストレスになりにくい採用ノウハウを以ってサポートしてくれます。
6.転職DRAFT
「転職DRAFT」は、ITエンジニアに特化した成功報酬型ダイレクトソーシングサービスです。
候補者のプロジェクト経験やスキルなどの情報をもとに、企業が直接年収を提示して指名を行う採用スタイルが特徴的です。また開催が約1ヶ月に1回、指名期間は2週間程度とイベント形式で行われる点も他サービスにない特質した点でしょう。
また転職DRAFTに登録された候補者は、審査合格率“約4割”を突破したエンジニアのみであるため、優秀な人材を獲得できるチャンスがあります。
転職ドラフトのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
7.Wantedly
「Wantedly」は、企業が掲げるミッション・価値観への共感によって候補者とのマッチングを図るリクルーティングサービスです。
求人掲載時に給与などの条件記載がNGだったり、選考前のカジュアル面談が主体だったりと、他の採用サービスと異なった視点で候補者とつながることができます。
候補者に対して直接スカウトを送付できることはもちろん、「ストーリー」というブログ記事を活用することで、より深く企業の取り組みや仕事の面白み、社員の雰囲気などを伝えて応募意向度を高められる可能性もあります。
Wantedlyのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
8.YOUTRUST
「YOUTRUST」は友人や同僚とのつながりを活用して、転職や副業を希望する人材を採用できるキャリアSNSサービスです。
スカウトしたい候補者の「転職意欲・副業意欲」が4段階で見える化されているため、意欲状況に合わせてスカウト文面をカスタマイズしたり、タイミングを見計らったりしてアプローチできます。
YOUTRUSTのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼返信率40%超え!? YOUTRUSTの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
ダイレクトソーシングのはじめ方・費用
ダイレクトソーシングのはじめ方と、かかる費用についても見ておきましょう。ダイレクトソーシングのやり方は、大まかにまとめると下記の通り。
- ダイレクトソーシングの運用体制を構築する
- ダイレクトソーシングを実施するための媒体を選定する
- 選定した媒体を活用してスカウトを送付する
- PDCAを回しながらスカウト運用を継続する
- 丁寧な応募者対応を心がけ内定承諾を得る
とくに媒体を契約する前に、ダイレクトソーシングを行うための体制をしっかり整えることは重要です。
採用目標を念頭に置きながら誰がどんな役割を担うのか、目標を達成するためにはどれだけの工数がかかる可能性があるのか、そもそも社内で運用できるだけの人材が揃っているのかなど、運用体制の確認を行いましょう。必要に応じて、外部の運用代行を活用する方法も検討してみると良いです。
また、ダイレクトソーシングで発生する費用はどの媒体を活用するかによって大きく異なるため、事前に各サービスで金額を確認するようにしましょう。
ダイレクトソーシング代行サービスの場合は、月30万円〜のサービスが多い傾向にあります。当社が運営する「core scout」も最安で300,000円(税込330,000円)〜/12ヶ月からご依頼可能です。
ダイレクトソーシングを取り組む前には、基礎から丁寧に解説した下記記事も合わせてご覧ください。
▼【ノウハウ】ダイレクトリクルーティングのはじめ方ガイド
エンジニア採用をするなら「core scout」へ!
「core scout(コアスカウト)」は、エンジニア採用に特化したダイレクトソーシング代行サービスです。
戦略立案から実行支援〜改善施策まで、エンジニア採用のプロが運用を担います。
- 採用実績:平均200%増
- 送信数 :平均320%増
- 返信数 :平均380%増
- 20以上の媒体で採用成功実績あり
スカウトメールの豊富なナレッジや他社事例を踏まえながら、適切にPDCAのサイクルを回し、企業の採用競争力を高められるようご支援します。
まずは無料相談も可能ですので、興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。
「core scout」をより詳しく知りたい方は、下記サービス紹介ページも合わせてご覧ください!
▼ダイレクトソーシングでエンジニア採用するなら「core scout」
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