エンジニアの人手が不足している昨今。
エンジニアの採用に苦戦をしている企業は非常に多く、「エンジニアの応募が獲得できない」「自社に合うターゲットがわからない」など多くの悩みを耳にします。
本記事ではエンジニア採用市場の現状やトレンドを紹介し、エンジニア採用の成功のポイントやおすすめの採用手法などエンジニアの中途採用に関する内容を詳しく解説します。
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目次
エンジニア採用で売り手市場が続く理由
エンジニア採用では「売り手市場」が続いています。
経済産業省が2019年に発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で78.7万人のIT人材が不足すると予想され、今後もエンジニア採用の売り手市場は激化すると考えられます。
なぜここまで売り手市場が続くのか、主な理由を3つご紹介します。
エンジニア求人の増加
2023年に株式会社ギークリーが発表した「IT業界の転職市場レポート」では、IT求人の数は前年比137%と業界問わず伸びています。
特に、事業会社でのIT求人数の伸びが大きく化学・消費材メーカーや流通・小売など、今までIT人材を積極的に採用していなかった企業の求人が増加しているとのこと。
エンジニアを必要とする会社が増加し、結果的に売り手市場につながっていると言えます。
経験者ニーズの増加
事業会社を中心に実務経験のあるエンジニアへのニーズが高まっています。
エンジニアリングのスキルは非常に専門的で未経験から教育するにはお金・時間のコストがかかります。
そのためエンジニア育成の知見を持たない、もしくは教育コストをかけられない企業は特に経験者を求めるため、経験者ニーズが増加しているのです。
さらにそうした企業で必要な「自走できるエンジニア」は数が少ないので、限られた優秀なエンジニアを争奪する状況となっています。
エンジニアの市場価値のインフレ
エンジニアの争奪戦が激化する中、エンジニアに高いオファーを出す会社が増えています。転職市場では年収が数百万円アップする人もいるほどです。
レバテックキャリアによる転職意識調査では、エンジニアの転職理由ランキング一位は「収入アップのため」とされています。こうしたエンジニアを獲得するため高い給与を提示する企業が増え、インフレを起こしていると考えられます。
またエンジニアは経験を積めば積むほど市場価値が高まります。やっと採用したエンジニアも、自社で経験を積む間に市場価値が高騰していきます。
市場に見合うスピード感で昇級させるのは難しい企業も多いですが、市場との格差が生まれるとその差を埋めるためにまたエンジニアが転職してしまうのです。
エンジニア採用のトレンド
売り手市場が続くエンジニアの採用は非常に難しいですが、どの企業もエンジニア獲得に向けて試行錯誤しています。
エンジニア採用を成功させるための取り組みのトレンドを3つご紹介します。
1.複数の採用チャネルの併用
エンジニア採用で最も苦戦する最初の壁は「母集団形成」です。
応募の獲得自体が難しい職種のため、複数のチャネルを活用して門をできるだけ広げる企業が増えています。
求人掲載やダイレクトリクルーティングなどの求人媒体を複数利用することはもちろん、多数のエージェントへ紹介依頼をしたり、社員に紹介の呼びかけをするなど、少しでも多くのエンジニアと接点を持てるように活動する企業が増えています。
2.外国籍エンジニアの採用
日本は労働人口も減少しており、難易度が高いため、外国人エンジニアの採用を検討する企業も増えています。
ビズメイツ株式会社の「外国籍ITエンジニアの採用に関する実態調査」では外国籍ITエンジニアを採用した企業の7割が外国籍エンジニアの採用に満足していると回答しました。
高い技術力をもったエンジニアも多いため、「日本語力の高い方」を条件に採用を検討される企業が増えている印象です。
3.RPO(採用代行)の活用
RPOとは、「Recruitment Process Outsourcing」の略で「採用代行」を意味します。
エンジニア採用が難しい理由は「売り手市場だから」だけではありません。専門職のため欲しい人材の要件定義や、候補者の見極めなども難しいのです。
そのためエンジニア採用の知見を持つRPOを活用する企業が増えています。RPOを導入する際は、自社に採用ナレッジを溜められるよう、戦略設計から改善まで一緒に取り組める業者を選定することをおすすめします。
なお、RPO(採用代行)については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。
エンジニア採用成功のためのポイント
エンジニア採用を成功させるためのポイントをご紹介します。
適切なペルソナの設計
エンジニアに限らず、採用成功においては「ペルソナ設計」が重要になりますが、エンジニアのペルソナ設計は、専門的な知見も必要になるため難易度が高いためポイントとしています。
また欲しい人材に”見合った”オファーを出せるのか、も検討する必要があります。現場と人事の間で求めるレベル感と提示できる条件、市場感を擦り合わせておくことが重要です。
採用チャネルの拡大
トレンドにもなっていますが、採用チャネルは広く持っておいた方が良いでしょう。エンジニアの中でも、自社のターゲットになる人材は少ないため、できるだけ多くの求職者との接点を持てるようにしましょう。
各チャネルのメリットデメリットやおすすめの媒体は後述しますのでぜひご覧ください。
働きやすさの整備
働き方改革の機運の高まりで、ワークライフバランスを重視するエンジニアが増えています。
リモートやフレックスを導入する企業は人気が高いため、要望に応えられるよう働きやすさを整備する企業も増えています。エンジニアのみリモート可能な企業もあるほどです。
またPCなどの貸し出し備品のスペックや、在宅勤務環境を整えるための費用補助などもエンジニアが見ているポイントとなります。
自社で取り入れられるものがないか、検討してみるのがおすすめです。
エンジニア採用に用いる手法とメリットデメリット
エンジニア採用で用いる手法と、各手法のメリット・デメリットを解説します。手法の特長をふまえ、自社にあった手法を選定してください。
求人広告
転職サイトに求人広告を掲載し、応募を集めます。転職サイトは媒体ごとに登録者層の特色が異なるため、自社のターゲットに合わせて媒体を選びましょう。
料金体系については、掲載前に料金が発生する「掲載課金型」がメインです。
メリット
・複数人の採用の場合、コストを抑えられる
・データベースが大きく、求める人材が登録している可能性が高い
・自ら登録して情報を探している求職者が多く、転職意欲の高い人材が多い
デメリット
・採用ができなくても料金が発生する
・知名度が高い企業へ応募が集まる傾向がある
人材紹介
人材紹介会社に依頼し、登録者の中からターゲットに近い人材を紹介してもらう手法です。
料金体系については「成果報酬型」で、候補者が入社すると料金が発生します。成果報酬の費用は年収の35%が一般的ですが、エンジニアの紹介には40%かかる会社も増えています。
人材紹介会社も抱える登録者に特徴があるため自社のターゲットに合わせて依頼先を選びましょう。
メリット
・採用成功するまで料金がかからない
・ターゲットに近い人材を紹介してくれるため、歩留が高く工数削減に繋がる
・求職者の本音やフィードバックを共有してもらえるため魅力づけをしやすい
デメリット
・成果報酬が高い
・登録者が少ない
・大手企業や人気条件のある企業など、エージェントが紹介しやすい企業に応募が集まる傾向にある
・成果報酬をさらに高く設定している企業が紹介されやすい場合がある
・社内に採用ノウハウが構築されづらい
ダイレクトリクルーティング
媒体の会員にスカウトメールを送付して直接アプローチする手法です。
売り手の採用市場において、待ちの姿勢では母集団形成が難しくなっているため企業が自らアプローチをする「攻めの採用」のダイレクトリクルーティングが注目を集めています。
ダイレクトリクルーティングの詳細はこちらの記事でご覧いただけます。
メリット
・求職者に直接アプローチができるため認知度の低い企業でも平等に接点を持つチャンスを作れる
・求人情報作成~募集団形成~採用までの一連を自社で管理するため、採用ノウハウが構築される
デメリット
・求人作成、スカウトメールの運用など全て自社で行うため、工数がかかる
・採用ノウハウが必要なため、実績が出るまでに時間がかかる
リファラル
自社で働く社員の知人を紹介してもらい、採用する手法です。
メリット
・採用コストを抑えることができる
・アプローチの幅を広げることで母集団形成を行える
・自社にマッチした人材の獲得が期待できる
・入社後の定着率が向上する
デメリット
・社員のエンゲージメントが高くなければ難しい
・不採用の場合には、紹介した社員とされた候補者双方の人間関係のフォローが必要
エンジニア採用におすすめの媒体6選
上でご紹介した手法それぞれについて、エンジニア採用におすすめの媒体や企業をご紹介します。
ダイレクトリクルーティング
1.Findy
「Findy」は、AIによるスキル判定で企業が求めるエンジニアとマッチングできるスカウト型リクルーティングサービスです。
エンジニア向けの求人票を作成した後、候補者となるエンジニアに「いいね」を送付するだけで簡単に、エンジニアに興味を持っている旨をお知らせすることができます。
エンジニアから「いいかも」と返事がきたらマッチング成立。エンジニアのGitHubが見られるようになるため、「話してみたい」と感じたらスカウトメールを送信してアプローチしていきましょう。
また候補者の情報は、GitHubの解析によってエンジニアのスキルを偏差値として見える化しているため、企業が求める人材を見つけやすい仕組みが整っている点もポイントです。
Findyのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼いいね送信で効率的にマッチング!Findyの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
2.paiza
「paiza」は、ITエンジニア・プログラマー専門の転職サービスです。
スカウトメールでは、候補者が実施したプログラミングスキルチェックの結果(5段階で実力を判定)や経験スキルの登録情報などをもとに、話してみたい人だけに絞って配信することができます。
またpaizaには、63万人のエンジニア登録者がいるため、企業にマッチするエンジニアと出会える可能性も高いでしょう。
3.LAPRAS SCOUT
「LAPRAS SCOUT」は、AIによるマッチングアルゴリズムを活用して企業と人材を結びつけるスカウトリクルーティングサービスです。
LAPRASポートフォリオという機能を活用すると、手軽にエンジニア候補者にパーソナライズしたスカウトメールを作成することができるため、人的コストを押さえながら採用活動ができます。また募集職種の魅力の伝え方、候補者へのアプローチ文章などもカスタマーサクセス専任メンバーが丁寧にサポートしてくれるので安心です。
LAPRAS SCOUTのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼手厚いサポートも!LAPRASの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
4.Wantedly
「Wantedly」は、共感採用をコンセプトに企業と人材がつながれる採用サービスです。
ダイレクトスカウトでは、話してみたい候補者のプロフィール情報を検索し、直接メッセージを送信することができます。
登録者数の多いWantedlyですが、アクティブなユーザーが見える化されているためスカウト通数を無駄にせず、採用可能性のある候補者にアプローチできるので安心です。
▼Wantedlyについてのサービス詳細、運用方法はこちら
5.YOUTRUST
「YOUTRUST」は、転職や副業を希望する人材にスカウトでアプローチできるキャリアSNSサービスです。
「友達の友達」の範囲にスカウトメッセージを送れる仕様なため、初めて連絡する場合であっても、共通の友人が必ず間にいることで双方ともに安心してやり取りができる特徴があります。
テンプレート化した文章よりも、候補者となるエンジニアが今まで経験してきたこと、今後やってみたいこと、興味関心や志向性に合わせて文面を個別にカスタマイズすることで高い返信率が期待できるので、一人ひとり丁寧にメッセージを送っていきましょう。
YOUTRUSTのサービスをより詳しく知りたい方は、下記記事も合わせてご覧ください。
▼返信率40%超え!? YOUTRUSTの特徴&上手な使い方とは?【スカウトメディア徹底解説】
エンジニア採用のダイレクトリクルーティング媒体については以下の記事でさらに詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。
求人広告
1.type
「type」はエンジニア経験者の採用に強みを持った求人媒体です。
会員数は約371万人(2022年8月末時点)、そのうちエンジニア経験者の割合は約17.4%と大規模なデータベースを誇ります。
日本最大級のエンジニア特化型転職イベント「typeエンジニア転職フェア」や、Webマガジン「エンジニアtype」など独自のエンジニア集客プロモーションを実施し、登録者を増やしています。
2.doda
dodaは、エンジニア職に特化した「dodaエンジニアIT」を併設しており、エンジニア採用に活用できます。
アプリケーションエンジニア・webサービス系エンジニア・セキュリティエンジニアなど、職種ごとに細かく求人検索できる使い勝手のよさから、エンジニアにも人気の高いサービスです。
dodaは人材紹介サービスも同ブランドで展開しており、人材紹介目当ての会員も含む多くの候補者へアプローチできます。
人材紹介
1.レバテック
「レバテック」はITエンジニア・デザイナー専門の転職エージェントです。
大手有名企業からスタートアップ・ベンチャーまで幅広い求人を扱っており、新卒採用・中途採用・派遣・フリーランスなど様々な雇用形態に対応しています。
2.Branding Engineer
株式会社Branding Engineerは「TechStars Agent」という人材紹介サービスを展開しています。
他にもプログラミングスクール「tech boost」の運営などITエンジニア分野での事業展開を主としており、専門性の高いサービスを受けられます。
ヒアリングも非常に丁寧で、自社のポジション要件を明確にし、マッチする人材を的確に紹介してもらえます。
ダイレクトリクルーティングで採用するならcore scout
エンジニア採用のトレンドやおすすめの手法・媒体をご紹介しました。
記事内でもご紹介したように現在はRPOと一緒にエンジニア採用に取り組む企業も増えています。下記のいずれかに当てはまるようであれば、RPOの導入を検討しませんか?
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