メンバーの9割が複業&フリーランス。組織運営のために工夫している3つのこと

こんにちは!シンギョクの花房です。
今回は、シンギョクの組織についてご紹介したいと思います。

現在当社では47名のメンバーが働いていますが、フルタイムでかかわるメンバーは、私と執行役員の山田の2名のみという、少し変わった(?)会社です。どんなメンバーがいて、どんなふうに組織運営しているのか、できるだけ具体的にお話いたします。

どんな人がいるの?

シンギョクのメンバーの6割程度は、他社で正社員として働きながら、複業で業務委託として参画いただいている方々です。ほか、フリーランスや独立起業している方や、主婦業をしながらお手伝いいただいている方もいます(いずれも、知人やそのつながりでご縁をいただいています)。

働き方はそれぞれですが、非常に経験豊富なメンバーばかりです。

シンギョクの中心事業であるダイレクトリクルーティングサービス「core scout」に携わるメンバーは、全員が人材系企業出身か、人事として採用の経験がある方です。また、現役のPMもいます。

コーポレート系の業務は、デザイナーやマーケターとして、フリーランスないし起業して事業を行っているメンバーが中心で、中には複業で兼務しているケースもあります。

このような組織体制である理由

このようなチームで会社運営を行っているのには、理由があります。

以下のエントリでも触れた通り、私は前職でキャスターという会社に在籍していました。キャスターのメンバーの勤務形態や働く時間は本当にさまざまで、フリーランスの方が適材適所で活躍していました(中にはフリーランスでマネージャーを務めている人も!)。

そこで働くのは優秀な方ばかりでしたが、彼らは、時間の制約を自由に調整できる正社員“ではない”働き方だからこそ、キャスターの仕事に携わっていただけていたのでした。プロジェクトの内容やフェーズに応じて、普通の採用では出会えないような方々とお仕事ができ、非常に刺激的な毎日を送っていました。

シンギョクは昨年4月に起業したばかりの会社ですが、事業成長に伴って、マーケやシステム開発など、各分野において専門性が高い方に手伝っていただきたい局面は多々あります。

また、メンバーとしても「これまでの経験を無駄にせず、何かに活かしたい」「本業以外の場でスキルを高めたい」という想いを持つ方が多いので、モチベーション高く参画いただいています。このような完全ジョブ型の組織体制をとることで、互いにwin-winとなる関係性を築けていると考えています。

運営を成立させるための3つの工夫

このような組織で業務を遂行していくには、いくつか課題があります。ここでは、シンギョクが意識して取り組んでいることを3つご紹介したいと思います。

①    サービスクオリティを担保するための工夫

core scoutの事業でいえば、採用経験は豊富な方ばかりですが、エンジニア領域が専門でない方もいます。お客様に提供するサービスのクオリティ担保は絶対に落とせないポイントなので、参画いただくメンバーには、エンジニア採用に関する研修を実施しています。
 
この研修プログラムは、シンギョクが新メンバーのために独自に用意しているもので、エンジニア採用に携わった経験のあるメンバーに、制作の協力をいただいています。さらに、もっと勉強したいメンバーは、関連書籍を会社負担で購入してもらうこともできます。

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研修プログラムの見出し(一例)

ただ、座学だけで実際の業務の感覚をつかむのは、簡単なことではありません。そこで、実際の業務で使用するダイレクトリクルーティングのツールを使い、ターゲット選定やスカウト送信の模擬操作を2週間程度実施いただいています。

業務品質に問題がないかをディレクターがチェックし、そこでようやく案件をアサイン……という流れをとることで、新メンバーがストレスなく業務に臨めるようにしています。

また、シンギョクでのはたらき方はフルフレックス&フルリモート。どんな環境でも円滑に業務を行えるよう、目的ごとにいくつかのクラウドツールを使い分けています。当然、指定ツールの使用経験は人それぞれなので、ツールごとに操作方法や注意点を細かくマニュアルにまとめ、疑問や不安な点があったときはすぐに確認できる体制を整えています。

ツールの使い方は、登録段階から一つひとつ操作をなぞり、誰でもストレスなく使えるよう案内していますv

② 仕事を「作業」にしないための工夫

ジョブ型のチームで業務を進めていくには、仕事の“切り分け”が大事です。メンバーごとの役割を明確にして、対応の漏れや被りがでないよう、適切に業務フローを切り分けていく必要があります。

ただ、ここには落とし穴があります。それは、仕事を細分化すればするほど、目の前の仕事が「作業」になるということです。目的やミッションを失った仕事は面白くないですし、結果としてサービスクオリティにも影響してきます。

ただし、だからといって無理やり「一体感」のようなものを作ろう!とは思っていません。多様な契約形態や、役割、働き方がある中で、全メンバーが同じ方向を向くのは、なかなか難しいですよね。

シンギョクでは、できるだけメンバーにお任せする仕事は「緊急かつ単純」なものは避け、一定稼働時間の猶予を持ったうえで、創意工夫できる余地のある仕事をお願いするようにしています。また、メンバーに支払う報酬は、一部メンバーを除き、固定報酬制度を採用しています。

これらの背景には、いずれもメンバー一人ひとりに対して、プロとして「作業」ではなく「ミッション」をお任せしたいという想いがあります。

幸いなことに、メンバーは「ミッションに対して責任をもって取り組みたい」という前向きな方が多いですし、生産性を高めていけば、時間あたりの報酬額も当然上がります。いずれにしても、全員が創意工夫したいと思える環境をつくることが大切だと考えています。

③ メンバーとの信頼関係を構築するための工夫

今の所シンギョクのメンバーは100%知人経由でジョインいただいていますが、組織拡大につれて、私が直接面識のないメンバーも増えてきました。稼働時間もばらばらなので、組織の心理的安全性を高められるよう各種取り組みを行っています。

・情報公開
コーポレート業務に関わるメンバーには、会社の売り上げや支出内訳などの数値、全ミーティングの議事録を公開。シンギョクが、今どういうところにお金を使っているか、どのようなコスト構造になってるか、どんなことを課題として考えているのかなど、できるだけオープンにしています。

リモートワーク下では、出せる情報はオープンにしてしまった方が、均一に情報がいきわたります。これもキャスター時代にいいなと思っていた取り組みの一つで、シンギョクでも取り入れています。

・全メンバーの誕生日お祝い制度
文字通り、全メンバーの誕生日をお祝いしています。参画時にNotionで自己紹介シートを作っていただくとともに、Amazonのウィッシュリストに「欲しいものリスト」を入力いただいています。

誕生日当日になったら、Slackの全員参加しているチャンネルでお祝いし、ウィッシュリストの中から私が選んだプレゼントを贈っています。

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コロナ禍でまだ懇親会などはできていない(計画したものの残念ながら感染拡大で中止)のですが、機会があればそのような場もまた設けていきたいと思っています。

いちばん大切だと考えていること

いろいろとご紹介してきましたが、正直なところ、シンギョクはまだまだ会社として未成熟で、足りないことばかりです。そんな中、たくさんのプロの方に参画いただき、前向きかつ存分に能力を発揮いただいていることに、感謝の気持ちしかありません。

このような恵まれた状況下においては「メンバーを信じて、仕組みを疑う」ことが非常に大事だと考えています。

これだけマインドとスキルがある方ばかりなので、何かミスが発生した場合、それはメンバー能力の問題ではありません。それが起こった仕組みや体制に問題があるはずで、それを日々改善していくことが重要です。私としては、素晴らしいメンバーが多い分、身を引き締めていかなければいけない部分でもあります。

また、仕組みの改善のため、Slackでは「ヒヤリハット発生共有」というワークフローを作り、何かあれば申請を上げてメンバーが改善できるようにもしています。

会社とメンバー双方にとって良い形で事業を運営することができれば、それに越したことはありません。日々の試行錯誤なので、改善できるところはどんどん改善していき、シンギョクらしい組織を作っていきたいなと思います。

長文となりましたが、ご覧いただきありがとうございました!

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