ミッション・ビジョン・バリューやパーパスの重要性が高まる昨今、採用活動においても、応募者と自社とのカルチャーマッチは外せないポイントとなっています。
そんな中、Twitter(現・X)をカルチャーを発信し、候補者に好印象を持ってもらう場として活用している企業も多く見られます。そこで本記事ではTwitter(現・X)を採用ツールとして扱う際のメリットやデメリットのほか、運用ポイントや事例を紹介します。
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目次
Twitter(現・X)採用とは
SNSを利用した採用活動であるソーシャルリクルーティングの一部で、テキストメディアであるTwitter(現・X)を利用した採用活動のことを指します。
Twitter(現・X)は年代を問わず利用者も多く、総務省・情報通信政策研究所の「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書によると、Twitterの利用率は以下の通りです。
- 20代:79.8%
- 30代:48.4%
- 40代:38.0%
- 50代:29.6%
参考:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765258.pdf
SNSをあまり使わないイメージのある50代でも3割近くの人が利用しており、若年層を中心に幅広い年代にアプローチできる媒体と言えます。
また、Twitter(現・X)上に求人を掲載できる「X Hiring」も公開されており、ますますTwitter(現・X)を利用した採用活動が活発になることが予測できます。
参考:https://www.works-i.com/column/roundup/detail033.html
Twitter採用(現・X)の3つのメリット
1.自社にマッチした人を集めやすい
カルチャーを発信していれば、自社のカルチャーに合わない候補者は応募に至りません。
こう書くと「せっかく興味を持ってくれているのに…」と思う方もいるかもしれませんが、カルチャーに合わない人は選考の過程でお見送りとなってしまうことも多いですし、入社に至ったとしても、長期的な就業は難しいでしょう。
自社のカルチャーをきちんと発信すれば、自社に合った長期的に充実感を持って働いてもらえる人からの応募を集められます。候補者に自社のカルチャーを伝えていくことは、候補者のスクリーニングとなり採用活動を効率的に進めることにつながるだけでなく、入社後のエンゲージメントの担保という効果もあるのです。
スカウト媒体を運用されている場合は、スカウトメッセージに運用しているアカウントのリンクを貼ることで、より自社を深く知ってもらうという使い方もおすすめです。
2.拡散力が高い
Twitter(現・X)にはリポスト機能があるため、拡散力が非常に高いです。また、いいねの多いツイートはフォロワー以外のタイムラインにも表示される傾向にあり、露出が高くなっていきます。そのため「この情報を人に伝えたい」「この投稿なんかいいな」と思ってもらえるような投稿ができると、幅広い人に届きやすいです。
ネームバリューがなくとも、頑張り次第ではたくさんの人に自社を知ってもらえるツールと言えるでしょう。
3.手軽に更新できる
Twitter(現・X)には写真や動画も投稿することができますが、基本的にはテキストベースのサービス。スマートフォンやパソコンで文字を打つだけで更新できるので、写真が必要なInstagramや動画のTikTokに比べて、工数少なく運用できるのが大きなメリットです。
特にSNSリクルーティングをはじめて行う企業の最初のステップとして、非常におすすめのSNSです。
Twitter(現・X)採用の3つのデメリット
1.炎上のリスクがある
SNSを行う上でもっとも注意するべきことのひとつが炎上です。実際に、人事が運用するアカウントの炎上も定期的に起きています。とはいえ、きちんと気をつけておけば怖がりすぎる必要はありません。
企業での炎上対策としてよく言われているのが、「炎上さしすせそ」に気をつけることです。下記の話題や行為には細心の注意を払いましょう。できるだけこうした話題に触れないようにするというのもひとつの対策です。
- さ:災害・差別
- し:思想・宗教
- す:スパム・スポーツ・スキャンダル
- せ:政治・セクシャル(LGBTを含む)
- そ:操作ミス(誤投稿)
ご投稿を防ぐためには、「会社で利用しているアカウントにはパソコンのブラウザからしかログインせず、かつそのブラウザでは私用のアカウントにはログインしない」といった対策も有効です。
また「炎上さしすせそ」に気をつけるほか、上から目線だと取られないよう注意が必要です。
特に採用担当の場合は人を選考する立場であるため、何気ない発言が上から目線と取られてしまうことも。候補者や自社を受けてお見送りになった人が読んでも、不快にならない回答を心がけましょう。
2.仕様の変更が増えている
イーロン・マスク氏の買収以後、TwitterからXへの名前変更や冒頭に紹介した「X Hiring」公開のほか、新機能の追加やアルゴリズム変更など、数々の変化が起きています。おそらく、これからも多くの変化が起こることが予測できます。
こうした変化をキャッチアップして、臨機応変に動くことが求められます。そのため、情報感度が高くない人や情報を追えるほどの余裕がない人の場合は、運用が難しいかもしれません。
3.短期的な成果が出にくい
Twitter(現・X)採用に限らず、ソーシャルリクルーティングはアカウントを開設したからといってすぐに母集団形成につながるタイプの手法ではありません。
長い目で見て、カルチャーに共感した人を集めたい場合に適した手法です。短期的な母集団形成であればダイレクトリクルーティングを強化するなど、別の手法の方が効果的でしょう。
Twitter(現・X)採用を成功させるポイント
こまめに更新する
Twitter(現・X)での採用活動を成功させるのには、こまめな更新が欠かせません。できれば平日は毎日更新しましょう。特にアカウントを開設したばかりの頃は、1日に何度か投稿して、アカウントを育てていくことが必要です。
また投稿を行うだけでなく、他者の採用担当との交流なども行ってTwitter(現・X)上でのつながりをつくっていくことも大切です。
担当者をアイコンにする
SNSアカウントにおける顔ともいえるアイコンは、ロゴやオフィスの写真ではなく、はっきり顔がわからなくてもいいので担当者の写真を選びましょう。
どうしても顔を出すのに抵抗感がある場合はイラストなどでも問題ありませんが、できるだけ人柄や雰囲気が伝わるものにするのがおすすめです。
採用担当の人柄が伝わるものにすることで、親近感を醸成し、会社への好印象につなげられます。
社内の雰囲気やリアルを投稿する
Twitter(現・X)を運用する際にしてしまいがちなのが、求人の宣伝や自社のニュースばかりを投稿すること。そうした告知も大切ではありますが、それだけではアカウントが育ちませんし、候補者にも魅力が伝わりづらいです。
まずは、仕事をしていて感じたことや同僚とのやりとりなど、身の回りの小さなことを投稿していきましょう。こうして自社のカルチャーを間接的に伝えることで、候補者の関心を集めつつ、アカウントも育てていくことができます。
採用コンセプトに沿った発信をする
まずは継続的に投稿することが大切ですが、よりハイレベルなTwitter(現・X)採用を行いたい場合は、採用コンセプトに沿った一貫性のある発信を意識しましょう。
発信内容を工夫するだけでなく、アカウント名に採用コンセプトに関わる言葉を入れるなどの工夫も有効です。また、採用コンセプトに沿った企画をTwitter(X)上で行うなどの尖らせた発信をすることで、より自社にマッチした人に届きやすくなります。
Twitter(現・X)を使った採用事例
スープストックトーキョー
人事であるつじたひろきさんのゆるい投稿がファンを集めており、なんとフォロワーは1万4000人。社内イベントなどの感想のほか、趣味やプライベートに関する投稿も頻繁にされており、会社のことだけでなくつじたさんの人となりが伝わってくるところが特徴的です。
カジュアル面談の募集投稿は執筆時点で30件弱リポストされており、採用活動にも寄与しているであろうことが見てとれます。
【参考】人事担当者つじたさんのアカウント:
Evand
「友達の、友達による、友達のための会社」というコンセプトに沿った一貫した発信を行っているのがEvand株式会社。
「友達採用」という採用ポリシーのもと、社長室所属であり元採用広報責任者である相良実咲さんや、現採用広報責任者の倉本美奈さんなど複数の社員がTwitter(現・X)の運用を行っています。
複数の社員がチーム的にTwitter(現・X)運用を行うことで、さまざまな角度から会社の魅力を伝えたり、互いの投稿をリポストしてより拡散したりすることが可能になります。
こうした効果を利用しつつ、会社一丸となりTwitter(現・X)採用に取り組んでいる企業です。
【参考】人事担当者相良さんのアカウント:
【参考】人事担当者倉本さんのアカウント:
さいごに
今回はTwitter(現・X)での採用活動について紹介しました。Twitter(現・X)での採用活動は、数ある採用手法のなかでもカルチャーを発信するのにもっとも適した手法のひとつです。
自社の採用課題にマッチするようであれば、ぜひ取り組んでみることをおすすめします。
一方、本記事でも触れた通り、直近での母集団形成に適した手法とは言えません。core scoutでは、ダイレクトリクルーティングを通じた母集団形成を支援しています。母集団形成にお悩みであれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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