日本を事業創造できる国にして世界を変えるをミッションとして民間企業や中央省庁、地方自治体とスタートアップをつなぎ、アクセラレータープログラムを提供している株式会社ゼロワンブースター。プロジェクトマネージャーとして活躍できる人材を求め、さまざまな工夫を凝らした採用活動を行ってきました。
今回お話をお聞きしたのは、経営企画部で組織開発や採用全般を担当する武田 清誉さまと、同部門で営業、採用などの全体戦略やオペレーション構築を担当する坂井 貴大さまです。(※以下敬称略)
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目次
欲しいのは、事業成長のための人材。高い数字目標で挑む採用活動
──現在の採用計画を教えてください。
武田
弊社の主力事業は、アクセラレータープログラムの運営を中心とした事業創造支援です。大手企業や行政とスタートアップを繋ぐ存在としての役割を期待して、プロジェクトマネージャーとしてのスキルを持っている方を募集していますが、経験者は転職市場にそう多くはありません。
そのため、経験だけではなく、弊社の強みでもある顧客やスタートアップとの信頼関係構築力を重視して、採用を行っています。
坂井
採用目標は21人ですが、高い目標値として40名を掲げています。私たちは「社員100名体制」を目指しており、そのためにも21人といわず最大40人までは採用したいという気持ちです。現状の組織が40名ですから、今期30~40名の採用ができれば期末には70名程度の組織に成長できます。
──採用を進める過程で見えてきた課題はありますか?
武田
ゼロワンブースターの事業の魅力を伝えることの難しさですね。例えば採用候補者の方にスカウトメールを送信した時に、何をしている会社なのかひと目では分かりにくかったりします。
加えて「アクセラレーションプログラムの運営担当」という職種は一般的ではないため、どの切り口から理解いただくか、というようなところから議論して決めています。
坂井
弊社の事業は、地方創生で大きなお金を動かしたりと、一見華やかに見えます。憧れの気持ちや、地方の中小企業を助けるという社会貢献のイメージを持ってこられる方もいますが、事業の本質はそこではありません。あくまで地域とスタートアップをお繋ぎし、スタートアップの事業成長を目的としています。その先に行政や民間大手企業の成長、拡大がついて来るイメージです。
「地方創生」というキーワードで募集をかけるとありがたいことに数字は取れますが、候補者の希望と事業にずれがあるケースも多くありました。事業内容を的確に伝え、マッチング率を上げていく必要があります。
──逆に、「ここの数字がよい」というフローはありますか?
武田
カジュアル面談以降の推移の数字がよいことですね。先ほどの通り一見するとわかりにくい事業なのですが、一度お話をすると事業やミッションに共感していただけることがとても多いです。
坂井
カジュアル面談以降の選考通過率は高いため、それを維持しながら、より母集団を増やすことに注力しています。
また、以前は案件ありきのポジショニングだったため、即戦力のハイレイヤーの募集が中心でした。しかし去年の3月のホールディングスへの体制変更をきっかけに、採用を先行投資と捉え、人材要件を見直して若手層を含めた採用に着手できたのは大きな変化です。
将来的には新卒入社のメンバーに活躍していただく可能性も含め、研修の土台なども構築していきたいですね。
「珍しい職種」だからこその工夫、メディアもフル活用
──「アクセラレータープログラムの運営」に興味がありそうな候補者を探すため、どのような工夫をされていますか?
武田
それはとても苦労しているポイントですが、たとえば求人では「新規事業開発」「スタートアップ支援」「大手企業の組織開発」「地方創生」など、既にイメージが定着しているキーワードを入れており、なるべくその方の興味がある切り口からご理解いただけるように作成しています。
坂井
ゼロワンブースターで活躍できる人材は、「大手企業や行政を変革させたい」もしくは「スタートアップの事業を加速させたい」のどちらかの志向を持っていると考えられます。異なる方向性に思えますが、弊社では両方に携わることが可能です。
プロフィールからベンチャー志向が見て取れたら「ベンチャー支援、事業創造」という切り口で、逆に「大手企業や行政を変えたい」という文脈が出てきたら、一緒に変革しましょう!と、その方のやりたいことに合わせた対応も行っています。
武田
あとはプレスリリースの掲載でしょうか。たとえば知っている大手企業であったり自治体の名前があると、関心が増すケースもあります。細かなところですが、弊社が行っているさまざまな実績から事業解像度を上げていただき、具体的なお話ができる方を増やす工夫をしています。
そういえば、ユニークなオフィスも弊社の自慢のひとつです。ユーザーの交流を促進するバーエリアや、プレゼンができるお披露目エリアがあり、魅力を感じていただける施設であると思っています。最近は、採用過程でオフィス紹介の機会なども積極的にいます。
坂井
実はYouTubeチャンネルも運用しています。 見ていただけるコンテンツは結構あるんですよね。
(ゼロワンブースター運営のYouTubeチャンネル「01Booster Online」はこちら)
知名度をカバーするのは、質と量をともなうスカウト
──採用活動をされる際に、どのような手法を検討されましたか?
武田
媒体毎の特徴やエージェントを活用するメリットなどを整理した上で、まずは媒体を活用することに注力しました。
坂井
ゼロワンブースターには、ベンチャー志向の候補者が合いやすいという特徴もありました。そのため実際にベンチャー企業が多く登録していてスカウト機能も使うことができるWantedlyやYOUTRUSTなどの採用媒体に注目したという背景もあります。
武田
スカウト型のダイレクトリクルーティングは、現時点では弊社に合っていると感じています。候補者のプロフィールを見てどこがマッチしているのかに言及したスカウトを届けることで、数ある企業の中から弊社を知っていただくという認知度の向上と、候補者の方「なぜ」を届けることで事業理解にも繋がります。
一般的な転職媒体では、求職者が企業を検索しますよね。そのとき、ゼロワンブースターがアピールしたい部分と、求職者側の検索ワードがなかなかリンクしないことが多いと感じていました。そのためスカウトで私たちからのメッセージを見て「いいな」と感じていただく方が、マッチング率が上がるという想定です。
採用実績が増えると、現場に活気が生まれる
──難易度の高い職種の採用を、内製化ではなく外部パートナーと連携して進めることにした背景を教えてください。
武田
リソース不足が一番の理由でした。行動量を増やすという意思決定を行ったとき、外部パートナーの活用と、人員を増やして内製で作業を進める2つの選択肢がありましたが、当時は内製化のノウハウが足りず踏み切れませんでした。
そのためプロに依頼して成功率を上げつつ、社内ノウハウも蓄積するという一挙両得を考えて外部パートナーの活用に踏み切りました。
坂井
各々が限界に近いリソースで兼務したりしている中で現状のリソースで行動量を担保することは現実的ではないなと。。ただし社外に出すに当たって、現場を巻き込んだり、部門を越えたコミュニケーションの機会がなくなることは懸念事項でした。
武田
確かにはじめは不安でしたが、全体の採用フローを見直しながら進めるうちに、最適化が進みましたよね。
坂井
一気に行動量が増え、実績が出てくるにつれて現場メンバーの関心を引くこともできました。採用が盛り上がってきた、というのは会社としてもよいメッセージです。
──core scoutの導入前の印象を教えていただけますか?
坂井
知り合いから「実績が出せる会社だ」と聞いていたので、導入前の不安はあまりありませんでした。お任せしたかったのは明確に「行動とそれに伴う質」でしたので、進め方のすり合わせもしやすかったです。
導入してみると、こちらの想定よりも対応範囲がはるかに広く驚きました。単にスカウトを送ってもらうだけではなかったですし、何より早々に実績が出たところで信頼感が増しました。
武田
採用業務を走らせる中で、急な対応をお願いしたり、職種が加わっていったりと変化も多かったです。それでも速度を変えず動いてくださっていて、そのような柔軟さが信頼度を増した要因ではあります。
──core scoutに今後期待いただいてることはありますか?
坂井
「採用はこうするのが正解」という、固定概念を覆す新たな提案があると嬉しいですね。仮説に基づいていれば、「こういうやり方も面白い」というアイデアも柔軟に検討していきたいです。
武田
採用広報についてのアドバイスなんかもしていただけるとありがたいです。 たとえば新任の採用広報担当者向けに「core scoutさんと一緒に業務を進めて」などと任せられると、とても助かります。
採用とミッション・ビジョン・バリュー
──事業へのコミット度が高い人材を、柔軟な方法で採用していくという姿勢は、貴社の社風なのでしょうか。
坂井
そうですね。私たちは事業へのコミットはミッションへの共感から生まれると考えています。実は毎週、会社全体でミッション・ビジョンについての議論や、バリューに沿った行動ができているか、バリューの意図や解釈などについて話し合っています。
たとえば私たちのバリューに「Unlearn & Relearn」というものがあります。学び直しは入社後でもできますが、学びの根幹に意思がなければなかなか学習はできません。これから入社いただく方も、ミッションへの共感が意思の根幹であってほしいと思います。
武田
バリューに沿った行動は、人事評価にも紐付いています。そのような社風についても、面談や選考を通してどんどんお知らせしていきたいと考えています。
坂井
採用強化の裏側にある「事業を分かりやすく伝えること」という課題は、社内外に向けたミッション・ビジョン・バリューの浸透と密接なかかわりを持っています。 どちらも大切ですので、シナジーを効かせていきたいですね。
──ありがとうございました。最後に、今後の展望をお聞かせください。
坂井
コンサルティング会社は多くありますが、規模ではなく質で「いい会社があるよ」といわれる存在になりたいですね。事業成長のためだけではなく、魅力的な会社には、魅力的な人材が集まるはずだと思っております。
武田
ゼロワンブースターでの仕事は、スタートアップや起業家はもちろん、大企業、行政、教育機関等と多角的に関われることも魅力のひとつです。
そのため、個人の魅力を高めることはもちろんですが、組織・チームとしてどの方面からも「このチームに頼りたい!頼みたい!」と思われるような会社を目指しています。そのような社風や想いに共感いただける方とご縁があるように今後も採用に注力してまいります。
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